第19号全協メルマガ『文化の秋!映画から見る農と食の魅力!』

こんにちは。

昼夜の寒暖差のなかにも涼しさを感じられる今日この頃。

暑かった夏も日に日に遠ざかり、気づけばもう秋なのですよね、、、

なんかなんか切ないっす。

今回はそんな恋の終わりのような哀愁を漂わせる全協理事の長橋努がお届けします!

しかし実は秋もワクワク感は満載!

収穫の秋!

食欲の秋!

そして文化の秋!

さて今月号はそんな秋らしい文化的なトピック、農と食をテーマにした映画をご紹介させて頂きたいと思います。

秋の夜長にご鑑賞してみてはいかがでしょうか?

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「リトル フォレスト」

原作は漫画のこの作品、主演は橋本愛さん、TVドラマ「あまちゃん」や「若者たち」にも出演の若手女優さん。

この映画は東北のとある集落、小森で田畑を耕し自給自足的な生活をおくる二十歳過ぎくらいの女性いち子の物語です。

スーパーなどからは遠く離れた山奥に暮らすいち子は、自分で育てた作物や野山の幸を収穫し、いろいろなものを作って生活しています。

彼女は一度都会に出ていましたがあまりなじめず、生まれ育った田舎に戻ってきているんです。

都会暮らしの回想シーンで、バイト先で仲の良くなった男の子に手作りのお弁当を渡そうとした彼女は、その男子を含む数人が手編みのマフラーをプレゼントされたことを談笑している会話を耳にします。

「プレゼントぐらい買えって。作る暇あったらバイトしろよ。」

いち子と同郷のユウタもまた都会から小森に戻ってきています。

彼もまた都市社会に「他人が作ったものを右から左に移している人たちの方が偉い」という空気があることを感じていました。

彼は言います。「他人に殺させておいて、その殺し方に文句つけるようなそんな人生は生きたくないと思った。」

「言葉は何も当てにならないけど、私の体を通したことなら信じられる。」

そう言って、いち子は自分で育てた作物や山で採れた山菜などからいろいろなものを作っていきます。

薪ストーブでパンを焼き、グミの木からジャム、自家製の甘酒、ウスターソースを作り、渋柿から干し柿を、、、

その彼女の田畑の米・野菜の育て方から収穫の方法、そしてそれらの調理法までを映画ではさらっと説明していきます。

この作品は秋冬春夏の4部構成となっており、四季折々の自然の美しさと小さな村の祭なども描かれております。

村の集落の暮らし向きやものづくりへの愛情、豊しさがポップな軽やかさで表現され、とても楽しい中にも胸に響くセリフが散りばめられた可愛らしい作品です。

 

「千年の一滴 だし しょうゆ」

次は日仏合作のドキュメンタリー映画のご紹介です。これは日本独自のだしと醤油文化に焦点を当てその奥深さを紐解いていくような作品となっております。

実は出汁は「つくる」とはいわずに「ひく」という表現を使うのをご存知ですか?

それはなぜでしょうね?

それにはまず「味」の話から。

一般に我々の感じる「味」ですが、実は五味(ごみ)という、「酸味」「苦味」「甘味」「辛味」「うま味」の5種類に分けられます。

しかし仏教ではそこに「淡味(たんみ)」を加えた六味(ろくみ)となるそうで、その「淡味」とは素材のうま味を活かすという意味で、出汁(だし)はその「淡味」に当たる味覚です。

そのため出汁は「つくる」とはいわずに「ひく」という表現を使うのです!

この「在るもの」から「ひきだす」という言葉からも、自然からの恵みを頂戴しているという日本文化の自然観や謙虚さ感じ取れますよね。

そんな出汁ですが、実は油・砂糖と並んで我々の体がもっともっと欲しい~!とやみつきに感じるものです。

それは生きるために必要なたんぱく質を含むためですが、このやみつきビッグ3の中でもっとも健康的で低カロリーなのはもちろん出汁!

そして、海の幸である昆布のグルタミン酸とカツオのイノシン酸のコンビネーション、この植物性と動物性の成分が合わさることで我々は絶妙な美味しさを覚えるのです。

さて、この出汁を引き出すために欠かせないのが昆布、カツオ、キノコですが、これらのうま味を引き出すために必要なものとは何か??

それは雨の多い日本の気候条件なのです。

昆布は元々オーシャン臭というとてもくさい匂いがするのですが、一度乾かした後に日本独特の湿った夜露にあてることで臭みが消え、初めてうま味と香りが初めて出てきます。

またカツオは一度煙で燻ることでカビを住まわせ、その後の天日干しで2番カビ、3番カビが次々と発生、そこでまたうま味が引き出されるそうです。

シイタケづくりも、焼き畑の高温で一度無菌状態とした焼木になたで切れ目を入れ、そこに湿った気候が新たな菌を生み出していきます。

美味しい出汁には日本の風土と菌の存在が欠かせないというわけなのです。

このように日本風土と縁深いカビや菌ですが、実は自然界に100万種以上存在していることをご存知でしょうか?

そして、我々がよく知っている菌といえばやはり麹(こうじ)ですよね。

実はこの麹菌、日本にだけ存在するカビ菌なんです!

つまり日本を代表する醤油・味噌・酒・みりんなどの発酵調味料は、なんとこの何百万という菌の中のたった1種類のカビのみが生み出す賜物なんです!

そしてこの麹菌(正式名:アスペルギルス・オリゼ)、自然界にいた別の菌を日本人が年月をかけて家畜化してきたものなのです。

簡単に説明すると、、、

その昔、日本人が甘い味を出す酒造りに最も適した菌を選び続ける過程で、その自然界から隔離された酒蔵の室(むろ)に置かれた菌たちは、自分たちを攻撃する存在がいない環境に気付きます。

そのため菌はもともと備え持っていた毒性を喪失します。

その後、その菌の中により安定性を持つ特別変異が現れ、それが現在のこうじ菌となったのです。

長い年月をかけて日本の風土と人間のかかわりの中で紡ぎだされた麹の存在に、日本の食文化の奥深さと神秘性を感じます。

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今回は以上の2作品のご紹介となりましたがいかがでしたか?

どちらとも農と食の魅力、大切さを改めて感じることのできる映画となっております。

最後までご拝読頂きありがとうございました。

さて次回はどんな内容となりますでしょうか?

どうぞお楽しみに~(^^♪

配信日時
2015/09/19

2017年11月26日 | Posted in 全協メルマガ | | No Comments » 

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