第63回全国青年農業者会議を振り返って

 まずは、本大会にご参加いただいた全国の青年農業者、関係機関、協賛企業、審査員の皆様に心より御礼申し上げます。
 また、意見発表およびプロジェクト発表で受賞された皆様、誠におめでとうございます。

 今大会は、「機会創造 〜次世代農業への挑戦〜」をテーマに掲げ、未来の農業を切り拓くため、次世代農業に繋がるような「学び」と皆様の「交流の場」を提供できるよう準備してまいりました。参加者数としては426名と昨年度より多くの方々にご来場いただき、皆様のご協力のもと、無事に大会を終えることができましたこと心より感謝申し上げます。

 今年の「交流の夕べ」は、昨年度と同会場にて開催し、約310名の方々に参加していただきました。また、食に携わる者として、日頃自分達が栽培しているものをコース料理の食材として使っていただくことで、より良い交流に繋がることを期待し、今回は試験的に運営役員が食材提供をさせていただきました。

 さらに、昨年度より多くの方々が交流していただけるよう新たな試みとして、抽選会を企画いたしました。アンケートでもご好評いただき、今後の活動の励みになります。しかし、「会話しにくかった」「交流時間が短かった」「テーブルやイスが少なく、ずっと立っていて疲れた」など、まだまだ改善の余地がありますので、もっと皆様にご満足いただけるよう、次年度は会場導線の改善や交流形式の工夫を行い、さらに充実した交流の場をご提供できるよう努めてまいります。

 二日目の講演では、「日本農業の未来を育てるテクノロジーがもたらす新時代」と題しまして、お二人の講師の方にご登壇いただきました。第1部は「農業特化型生成AIについて」、第2部は「スマート農業最新技術と未来展望」をテーマに、どちらの講演とも、次世代農業を経営するための知見や、私達が目指していかないといけない目標を示していただきました。アンケートでは、「明日からの仕事に活かしたい」といった声が寄せられた一方、「難しかった」「思っていたものと違った」などのご意見もございました。次年度以降も参加者の皆様が何を求めているのかを協議し、農業の未来を考える学びの場として企画してまいります。

 最後に。皆様のご協力のお陰で、実行委員一同、無事に運営を務めることができ、感謝申し上げます。本大会で得た経験や知識を地元に持ち帰り、まだ参加したことの無いクラブ員にも伝え、各道府県の更なる発展と日本農業の益々の発展に努めていければと思います。

改めまして、ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。簡単ではございますが、以上で報告とさせていただきます。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

実行委員会企画班副班長 北

【大会結果】

【農業青年の意見発表】
・農林水産大臣賞 
鹿児島 岡 萌恵美 「お茶と農業の魅力を新たな世代へ」
・農林水産省経営局長賞
滋賀 山口 修平 「深清水を未来につなぐ」
・全国農業青年クラブ連絡協議会会長賞
北海道 佐々木 煕 「僕らの夢のその先へ~」

【プロジェクト発表】
◯園芸・特産作物部門   
・農林水産大臣賞
北海道 秋山 直人 「日本最北の冬野菜栽培~初山別村の新たな特産品開発~」
・農林水産省経営局長賞
茨城 三村 俊輔 「未利用資源を活用した六次化 大子林檎香茶の開発」
・全国農業青年クラブ連絡協議会会長賞
大阪 奥野 成樹 「消費者100人と共に創造するオリジナルワイン造りプロジェクト~地域連携で醸し出す都市型6次化サービスへの挑戦~」

◯土地利用型作物部門   
・農林水産大臣賞
徳島 廣岡 希龍 「なると金時産地を未来へ繋ぐ~途中苗活用試験~」
・農林水産省経営局長賞
兵庫 藤本 俊祥 「農村維持のための水稲直播栽培の可能性」
・全国農業青年クラブ連絡協議会会長賞
熊本 河野 隆盛 「乾燥作業のスマート農業・DX化で、いぐさ産地に新しい熱風を!」

◯畜産経営部門   

・農林水産大臣賞
北海道 小原 千佳 「2024年問題を乗り越える—採卵技術が拓く『いけだ牛』の未来」
・農林水産省経営局長賞
大分 後藤 国博 「和牛道・極~目指せ!日本一の畜産農家~」
・全国農業青年クラブ連絡協議会会長賞
栃木 久野 望 「暑熱期における黒毛和種子牛の発育の改善に関する取組」

◯地域活動部門   
・農林水産大臣賞
長崎 朝永 大貴 「未来の経営者のためのライフプラン作成」
・農林水産省経営局長賞
北海道 川畑 亮太 「新規参入者の懸け橋に!~新天地に咲かせる穂~」
・全国農業青年クラブ連絡協議会会長賞
徳島 藤原 昌樹 「美馬の農業を未来へつなげ!~農青会の挑戦~」